カルカッタコンクエスト201DCの故障
2019年4月
まさかは突然にやって来る。
とはよく言ったもんだ。
つい先日、釣行中に突然クラッチが戻らなくなった。
まだ雪が残る春の湿原河川。先行者の足跡が残っているとはいえ、足を踏み出すと20cmは沈んだろうか一歩一歩がとても重い。
冬の、特に雪がある時期の釣行については、人の足跡が残るうちは、私はロッドを振ることは無い。奥へ奥へと冬期間にすっかり鈍ってしまった体に鞭を打ち、突き進む。
活性は少しずつ上昇傾向にある湿原河川。良型のアメマスの情報もちらほら聞こえてくるようになる。そのためか先行者の足跡はなかなかに消えることは無かった。それでも汗ばむと言うよりは汗だくになるころには先行者の足跡は消えてなくなっていた。ようやくここから私の釣りは始まりを迎える。
そんな時だ!
そんな時に、まさかはやってきた!
期待を込めた第一投。いきなりクラッチが戻らない。
奥へ奥へと突き進んできた湿原河川。もちろん予備のリールなんて持ち合わせてはいない。放心状態になりそうな精神をコントロールするにはしばらくの時間を要する。
ま、そんな事もあるだろうと気を落ち着かせて帰路についた。
何もせずに帰る帰り道の長さをご想像していただきたい。
クラッチが戻らない201DC
原因の特定
かなり前にもコンクエスト101が同じ症状でメーカー送りとなっている。
今回も症状としては、全く同じものなので大体の予想はついている。
早速分解を試みる。
やっぱり同じ場所、パーツリストからすると『クラッチツメバネ』と言う名称らしい。
このバネの働きは単純だ。バネと言うくらいだから跳ねのけるだけの物。このような状態になてしまうのは単純に金属疲労によるものだろう。ほとんどノーメンテナンスでよくここまでもったものだと思う。
今回はこの部品を自作してみたいと思う。もちろん純正部品を取り寄せる事も可能だが、部品自体がおそらく消耗品の部類だと考えられるので、いつまた欠損するかもわからない。
取り寄せしている時間も勿体ない。金額的には不利になってしまうであろうが、自力で即座に復旧できる事が、何よりも望ましい。
メンテナンスも兼ねて部品の自作に挑戦してみよう。
欠損部位 スプリングの自作
欠損したバネの太さを測定してみたところ、実寸で0.6mmほどの太さであった。
色々とそれらしい材料を近くのホームセンターで物色してみたが、ちょうど良い素材は見つからなかった。
田舎のホームセンターと言うものは、つくづく痒い所に手が届かない。仕方がないので、0.5mmと0.8mmでそれぞれ試してみようと思う。
形状を真似て巻き付け曲げるだけの単純作業。この巻き付けているシャフトはアンバサダーのスプールシャフト。こんな事にも役に立つアンバサダー。
左が0.5mm。中央が欠損部品。右が0.8mmの物。
0.5mmの物は華奢でバネの力が弱く使い物にはならなかった。0.8mmの方は実際0.7mmに近くおそらく純正の強度とさほど変わらないので、こちらを採用することにした。
復元箇所の作動確認
実際に取り付けた状態
純正部品とほとんど見分けがつかない。と思う。
あとは各部品をクリーニングして組み付けていくだけの単純作業。
さすがに十年以上も酷使してきたリール。所々に摩耗や変形が見られたが、今の所これといった症状は出ていないので、そのまま組み付ける。
組付け作業完了
無事に組み付け終了。作動も問題無し。
少しクラッチの反発が強い気がするが、そのうち馴染んでくるだろうと思う。単純な部品だが、自力で復旧する事が出来た。
今回の修理で大事なことは、自力ですぐに直す事が出来た、と言う事である。金額的には純正部品の方が10分の1程度で済む。自作では手間もかかる。
しかし、一晩もあれば直す事が出来た。
これは実に大きい。
リール自体を修理に依頼するとはたして何日かかるであろうか?
部品だけ発注するにしても、部品が到着するまで何日かかるであろうか?
同じ機種のリールの予備が何台もあれば良いが、そんな釣り師は一握りであろう・・・少なくとも私には予備リールがない。
たかだかバネ一つ作っただけで、偉そうなことは言うつもりはないが、時は金なりである。時に、こういう時に限って連日必要になってくる事もある。
バネぐらいは自作に限る。
あくまでも自作部品については自己責任にて、あくまでも参考までに・・・
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