カルカッタ51XTのメンテナンス
51XTは左ハンドルモデル。50は右ハンドルとなる。
私の所有するベイトタックルは、殆ど左ハンドルモデルとなっている。なぜ川のルアー釣りにベイトの左ハンドルが必要になるのか?と言う事はまた別の記事に書き示したいと思う。今回は割愛する。
北海道では超軽量に部類される5gのルアーをストレスなく飛ばしたい。
そんな思いで購入した(もちろん中古で)このリール。6フィート前後のロッドで、気持ちよく5gのルアーがキャストできる。
購入後とくに大きなメンテナンスを行っていなかったので、相当年数は経ちましたが、今回は点検も兼ねて分解清掃を行ってみようと思う。
以前にも分解メンテナンスの記事を書いたが、ほとんど参考にならず↓
分解開始!
本体固定用のボルト。ここに箇所を外すとフレーム、スプール、メカハンドル部分に分けられる。
が、ドライバー用溝がプラスにもマイナスにも切らさってはいない。固着した場合には少々手こずるでしょうが、今回は楽に外す事が出来た。
ご覧の通り。
前回の分解メンテナンス記事ではここまで。
まったく分解でもなんでもない。お恥ずかしい。今回はさらにさらに進んでいく。
ハンドル固定用のナットは左ハンドルモデルなので逆ネジ仕様。
スタードラグも逆ネジ。
スプールドラグのつまみを外すと、スプール軸ベアリングの抜け防止に細い五角形の金具が装着されている。とても小さな部品なので、なくさないように注意したい。
本体用の小さなネジ2本を外すと、いよいよ内部の構造が明らかになる。
ワンウェイベアリング部
特に清掃などが必要ないくらいに、大きな汚れなどは目立たない。この部品によりハンドルが逆転しないようになっている。
本体カバーの内側。全体的にはすす汚れがある程度。
これがメカ内部となる。
軽量化の為か、メインギヤ部以外はプラパーツが目立つ。
万が一組めなくなった場合の保険として、また構造、仕組みを理解するために分解する前に、しっかりとデジカメにて撮影しておく。
ピニオンギヤもそれほど汚れておらず、損傷や変形も見られない。
クラッチのリターンスプリング。この細い、小さなスプリングでクラッチレバーを押し戻している。これも外す際に失くさないように注意したい。
ネジ止めされている部品については、取り外す前に、その構造と動作も確認して覚えておくと、再度組み付けるときに組みやすくなる。
特にリールなどの小型、高精度の品物は一つの動作で幾つもの部品が連動するものがほとんどだ。ホントによくできている。
メカ部の全部品。今のところ異常は見られない。
フレーム内部から反対側のカバーを止めているネジ2本を取り外す。
特に問題はないのであろうが、なぜにこのカバーには穴が開いているのだろう?
当然ご覧のように汚れている。
レベルワインドには注意が必要
このリールの分解で、一番厄介な場所でもあるレベルワインド部。手順良く行わなければ破損してしまうかもしれない。
まずはこの小さなネジを外す所から始まる。
クロスギヤの抜け止め用の金具だ。
裏側のEリングはまだこの時点では外さない。
レベルワインドガイドと呼ばれるシャフトを抜く。
するとレベルワインド下部のピンを取り外す事が出来る。
そして、この状態でEリングを取り外す事になる。部品自体が安定していないので、部品の破損や工具での損傷をしないように注意したい。
これでやっとレベルワインド部を分解する事が出来た。
分解完了
これですべての部品の分解が完了した。
古い機種とは言え、さすが国産の一流メーカー製造によるリールだ。部品点数がかなり多い。そして精密に造られているのが良くわかる。
中古でも、まだまだ高価で取引されている理由についても納得がいく。
組み付け作業
組み付けは清掃作業を行いながら進めていく。
分解時の手順の逆なので、決して難しくはないのだが、どういうわけか、初めて触る機種の場合は一度ですんなり組み付ける事が出来ない。
ベイトリールの構造上、外にむき出しのこのクロスギヤ部が一番汚れやすい場所ではなかろうか。
しっかりと清掃後にグリスアップをしておきたい。
クラッチ部も部品点数は少ないが、パズル的な構造となっているため、やや頭を悩ませる事となる。
本体、フレーム部分もしっかりと清掃を行う。
飛ばしやすく、失くしやすい部品も元の通りに組み付ける。
レベルワインド部がやっかい。この画像は失敗例。これでは組み付ける事は出来ない。
厄介な部分も無事に組み付け完了。
メカ部分も特に問題なく完了。
しかし、部品点数少なく、小さく機能的に動作する仕組みを見ると、とても興味をそそられる。よくこの小さな空間に詰め込んだものだと、あらためて感動する。
無事に全ての部品の組み付け完了
これにて組み付け、すべて完了。
すべて見違えるように綺麗になった。
わたしのタックルの中では、すっかり出番をコンクエスト51に奪われてしまってはいるが、まだまだ現役で行けそうだとあらためて思い直したしだいだ。
春の渓流、イワナやオショロコマ達はこいつにまかす事にしよう。
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