![中標津町にてエゾモモンガの撮影に成功!【北海道】【野生動物】](https://i0.wp.com/kitaturi.com/wp-content/uploads/2022/01/エゾモモンガ中標津01.jpg?fit=1280%2C720&ssl=1)
ついにというか、やっとの思いで地元の中標津町でエゾモモンガの撮影に成功しました。
昨年に初めてエゾモモンガの撮影に成功し、ポイントの選定や捜索のコツをつかんだようです。
その時の詳細記事はこちら↓
あれからさらに一年。
地元中標津町に捜索ポイントを限定して調査を開始。
令和4年1月。
新しいポイントにて捜索中、偶然にも昼間活動中のエゾモモンガに出会う事が出来ました。
今回も釣りの記事ではありません。北海道冬のアクティビティです。
最近人気のエゾモモンガに、また撮影方法等にご興味ありましたらどうぞお付き合いください。
人気のエゾモモンガ
ここ数年人気上昇中のエゾモモンガ。
その愛くるしい姿はプロ・アマ問わず撮影に挑戦してみたい被写体の一つです。
また夜行性の為、昼間にその姿を見る事は珍しく、撮影する事そのものがとても難しいと言う事も引き付ける魅力の一つとなっています。
地元である中標津町にてエゾモモンガの調査開始
エゾモモンガの生息地は北海道全域に広がっています。
であるならば私の地元中標津(なかしべつ)町にも居るはずだ。
とはいいつつも、なかなか簡単には見つけられるものでもありません。
それはなぜか?
圧倒的かつ広大な捜索エリアに対して駐車可能ポイントが少なすぎる。または皆無である事。
捜索時期が冬に限定されますので、夏場のように道路わきの少し空いている場所に駐車して、とはならないのです。
冬の北海道の道路を見たことがあるでしょうか?
市街地以外だいたいの場合、道路の脇にはどっさりと雪が積まれております。
夏には一台分隙間がある個所でも、冬には除雪の為に山盛りの雪が積まれることになるのです。
地図と睨めっこして、私が抜粋した中標津町のエゾモモンガ捜索ポイントはおよそ30か所ほど。
しかし、そのほとんどは冬に駐車スペースが無くなってしまう場所ばかりです。
間違っても迷惑駐車はしたくありませんので、まだ雪が少ないうちは無理やり雪山に乗り上げる事もしばしばあります。
ですので、ポイント調査はできるだけシーズン前の木々の葉が落ちた直後から行う事をおすすめ致します。
今回はまだ雪が少ないうちに調査することが出来ました。
ポイントの選択
Googleマップより
中標津エリアにて、昨年発見したエゾモモンガの痕跡は3か所。
そのうちの2つは既に消失していました。
案外簡単に住み家を替えてしまうようです。
または捕食されてしまったか・・・
残る一つはかなり森の奥なので、今回はパス。
改めて新規のポイントを発掘することにいたします。
キーワードは河畔林の広葉樹です。
どこにでもありますね。
捜索時の注意点
私がエゾモモンガの捜索に河畔林を選択する理由はいくつかあります。
一つは川の魚釣りで歩きなれている場所である事。
二つ目は不審者に見られない事。
三つ目は餌となる樹木の種類が豊富である事。
私は殆どの場合単独行動ですので、安全であると言う事が何より優先事項としてあげられます。
よって、歩きなれている又は地形的に記憶している事の優位性は何よりリスク回避になるのです。
川や橋からの進入であればよほどの事が無い限り不審者と間違われる事は無いと思います。
むやみに他人の土地へ入ってしまうことも避けられるでしょう。
河畔林には様々な樹木が乱立しています。
防風林などと比べてほぼ手入れがされていないので、野生動物が棲み付くには比較的整っている環境と言えるでしょう。
そしてもう一つ。
私がエゾモモンガの捜索に広葉樹林帯を選択するのは、冬に葉が落ち見通しがきくと言う事です。
エゾモモンガが棲み付く場所にトドマツなどの常緑針葉樹がありますが、枝や葉の上に乗ってしまうと下からは殆どその姿を捉える事はできません。
また、太陽光がとどきにくいので昼間でも薄暗かったりします。
撮影するカメラの性能にもよりますが、光の量は多いに越したことはありませんよね。
トドマツ林(弟子屈町)
以上の事は私が思った事なので、必ずそうであるべきと言う事ではありません。
写真の出来栄えを考えるのであれば、針葉樹の緑色が入っていた方が絵作りとして完成度は高いと思ったりも致します。
エゾモモンガの痕跡探し
さて、森へ入ったらいよいよ痕跡(糞や食痕)を探す事になります。
エゾモモンガの習性として、行動が習慣化されていると言う事があります。
その為、排泄物はある程度まとまって見つける事が出来ます。
![エゾモモンガ中標津](https://kitaturi.com/wp-content/uploads/2022/01/痕跡02-300x225.jpg)
![エゾモモンガの食痕・糞尿](https://kitaturi.com/wp-content/uploads/2022/01/痕跡12-300x225.jpg)
これを発見出来たら第一段階終了です。
今回の調査では食痕を見つける事は出来ませんでした。
この糞の位置や周りの樹木の種類、餌場などを推測し巣となり得る場所を見つけ出します。
これはおそらく木につかまる筈が手前で落ちてしまった着地失敗の珍しい跡です。しかも糞の上に落ちてます。
しっぽの方角から飛んできたのでしょう。
案の定、その向こうには巣となり得そうな枯れた樹木を発見する事が出来ました。
あれ?
いたー!
いましたね!
この時、私はしばらく気が付かずに辺りをうろうろと散策していました。
二匹いたのですね。
その姿に気が付いた時にはもう一匹は隠れてしまったようです。
あちらも身動き取れませんが、私も身動きできません。
しばらくにらめっこです。
なんという幸運でしょう。
まさか新しいポイントでいきなり姿を捉える事が出来るとは思ってもみませんでした。
時間帯的にはちょうどお昼頃です。
口がもぐもぐしていたので、私の姿を見て慌てて帰ってきたのでしょうね。
どうも、お騒がせ致しました。
エゾフクロウとの遭遇
さらに幸運は続きます。
なんとエゾフクロウにも出会えました。
樹洞(じゅどう)に入っていないエゾフクロウには初めて出会いました。
少し大柄な年配のフクロウのようです。
つがいでしょうか?離れたところにも、もう一羽。
ちなみにこのエゾフクロウはエゾモモンガの天敵に該当します。
調査を終えて
軽い気持ちの調査が一変。思わぬ成果となりました。
痕跡の一つでも見つけられれば大成功、と無欲で挑んだ事が功を奏したのかもしれませんね。
装備も身軽に三脚なしの手持ち撮影なのでブレが心配でしたが、まあまあ割とよく撮れているんじゃあないかなと思います。
エゾモモンガを探そう、と決意してから既に4年が経過してしまいましたが、これでようやっと一つのゴールにたどり着く事が出来たと思います。
地元中標津の野生のエゾモモンガをカメラでとらえる事が出来ました。
今後も動画など撮影させてもらおうと思っていますので、まだしばらくはこのポイントに通う事になりそうです。
まだまだ書き足りない気持ちですが、無駄に長くなるのでこの辺にしておきます。
何かの参考になりましたら幸いです。
今回使用したカメラはこちら↓
追記 まだまだ新ポイント発見!
2022年2月
さらに新しいポイントにてエゾモモンガに遭遇(中標津町内)
![エゾモモンガ中標津](https://kitaturi.com/wp-content/uploads/2022/02/s-P201010101-300x225.jpg)
![エゾモモンガ中標津](https://kitaturi.com/wp-content/uploads/2022/02/s-P201009601-300x225.jpg)
![エゾモモンガ中標津](https://kitaturi.com/wp-content/uploads/2022/02/s-P201009701-300x225.jpg)
![エゾモモンガ中標津](https://kitaturi.com/wp-content/uploads/2022/02/s-DSCN319401-300x225.jpg)
今回も偶然に昼間活動中のエゾモモンガに遭遇できました。
ほんの一瞬ですけど。
野生のエゾモモンガはやはり相当警戒心が強いようです。
あっという間に巣に戻ってしまいました。
中標津町周辺もまだまだ探せば生息ポイントが見つけられそうです。
それと、
これだけ比較的簡単に棲み処を見つけられると言う事は、エゾモモンガを観察してみたいという人がこれから増えて来るかもしれません。
くれぐれも自然の野生動物に対するマナーは守りたいですね。
野生動物の巣や餌場を荒らしたりすることはやめましょう。
当たり前ですけど。
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