目 次
道東河川の水中撮影に挑戦!
2017年1月
昨年末に挑んだ水中撮影の様子です。約17分ほどありますので時間に余裕のある方だけお付き合いください。
野生のニジマス、アメマスの捕食シーンを鮮明に捕らえる事に成功!まずは動画をご覧あれ。
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映像についての考察、釣果実績あり!
少し長いかもしれません。
知られざる水中河川の世界
魚影は確認できるも手持ちのルアーには全く反応しない。確認できると言っても偏光サングラスで水中を凝視してぎりぎりそこに魚が居ることがわかる程度。ルアーで目の前を横切らせてみても全てスルー。
釣行中に良く出くわすシチュエーション。
そんな釣れない魚を釣るにはどうしたら良いのか?
あれこれ考え色々試してみても釣れないものはやっぱり釣れないのである。
釣りは想像(創造)のゲームであると私は思う。想像して創造し、そして魚を釣り上げる。
しかし、一人の人間としては想像する事にも限界があり、創造しえずたどり着けない世界が存在することも事実。
何が言いたいかというと自分の知らない世界をいくら想像してみても未知なる世界は見えてこないという事。
見えないのならば尚更私は見てみたい、未知なる水中の世界を・・・
手軽に出来る近年の水中動画撮影
以前にも防水デジカメにて水中の撮影にも挑戦いたしましたが、闇雲にカメラを沈めて撮っただけのもので狙って撮ったものではありません。以前の動画はこちら↓
近年はデジタル機器の進歩が凄まじく、また中国製を中心に安価で高性能な商品を手軽に入手出来る為、少し前では考えられないくらいクオリティの高い動画を撮影する事が出来ます。水中ではとらえる事が出来ないWiFi電波を有線にてリードし、モニタリングを行いながらリモートコントロールにて録画ができる。そんな夢のシステムが素人の私にも簡単に構築出来てしまうである。それを利用しない手はない。
アメマスが底に定位する理由は何か?
モニタリング早々アメマスを発見。
このアメマスの捕食行動を見る事は出来ませんでしたが、ほぼ底に定位しております。ここの水系とは別の河川でのアメマスについてもほぼ底に定位しておりました。基本的にアメマスはよほどの事がない限り底に定位する生き物なのかもしれませんね。
ではなぜ底に定位するのでしょうか?
その答えは動画の最後に確認できるアメマスの捕食シーンにあるのかもしれません。
他魚種との共存は可能か?
ニジマスとアメマスが同じポイントで捕食行動を行うことがあるのだろうか?普通はあまり無いでしょうね。
しかし、ここのポイントはよほど餌に恵まれているのか他の魚種ともうまく共存しているように見えます。
体格にも左右されるのでしょうけど、アメマスがニジマスに蹴散らされているようにも見て取れます。
ニジマスは活性良く右に左に上に下に餌を追いかけておりますが、アメマスはというとそれほど元気よく餌を追いかけているようには見えません。これは活性が鈍いのではなく、ただ単に餌となる流下物が川の底を流れているだけではないでしょうか?表層に流れる密度の薄い魚卵ではなく、底を流れる密度の濃い、栄養価の高い魚卵を好んで捕食しているのではないか?
という仮説が立てられると思います。
ルアーに対する反応が鈍い理由
ニジマスはとにかくルアーに対する反応が悪いように思う。私だけかもしれないが・・・
どれだけルアーを流してみても反応しないくせに食べるものはしっかりと食べている。
これは鮭か鱒の卵で間違いないでしょう。これをルアーで再現する事が出来るのでしょうか?
浮遊する流下物が捕食対象か?
流下している浮遊物の中にこれほどまでに魚卵が存在するとはある意味脅威ではある。映像から察するにただの白いゴミかと思いきやよく見るとその大半は鮭か鱒かの卵ではなかろうか?ここのアメマスは極めて太く重いのが特徴だ。ルアーに掛かると爆発的な強い引きは無いものの、鈍重でずっしりと重い引きはまるでイトウその物だ。
この水系に限った事ではあるにせよ、その太く重い魚体を形成するための確たるものがそこにあるのかもしれない。
したがってルアーに対する反応も劇的に渋いのである。
中標津町から南に位置する湿原系河川に生息するアメマスの大半はこの時期、産卵後という事もあろうかと思うが非常に魚体が細身になる傾向がある。腹を満たすためではあるが、餌(ルアー)には活発にアタックしてくるものである。
映像をもとに実釣開始!
2017年1月2日
ニジマス55cm
これらの状況をふまえて釣りを開始してみると、あれだけルアーに対して無反応だったニジマスがいとも簡単に釣れてしまいました。
このニジマスも太くてとても重い。
はたして、私はこの映像を見る事なくこのような釣果を得る事が出来たでしょうか?
長々と書きましたが、ここからが本題です。
想像(創造)のその先にあるもの
釣りと言う想像(創造)のゲームに答えがあるとするならば、それは釣り上げる事が出来た目の前の魚ではなかろうか。
数年通い続けその思い叶わず。最新のデジタルハイテク機器を駆使し、未知なる水中の映像を得る事で自分自身の釣りに対する確証とした。
この事実なくしてこの釣果はありえない。
うまく表現できないが、最新技術の応用で自分自身の釣りに対する想像の領域を拡大することに成功したという事。
そしてそれはそのまま創造の領域をも拡大し、釣りの技量、知識の拡大となり今回の釣果へと結びついたのである。
この様にいちいち水の中の映像を撮ろうとする行為自体、大げさでまどろっこしい事ではあるのかもしれないけれども、それは遠回りのようで本当は最短の道のりなのかもしれない。
自身の趣味を趣味とし、限られた時間を無駄にする事なくそれなりの実績を残し進化を遂げようとするならば、それすらも楽しみの一つとなるのではないだろうか。
映像からはまだまだ読み取れていない事もあるだろう、自分で言うのも何だが本当にこの映像には興味深い物がある。
そんな事を考えるのは私だけかもしれないけれども・・・
総括
だがしかしである。
はたしてこの環境は自然に出来上がったものだろうか?
この時期の道東湿原河川にある細身のアメマスが、あるいは本来のアメマスの姿なのかもしれない。河川の改修、過去のサケマス増殖事業、工場の排水利用等。少なくともこのポイントには自然の原始の姿は微塵も存在しない。裕福に育った魚たちには罪は無い。どれも素晴らしい魚体となって成長している。私はその素晴らしい魚体を見る度に両手放しで喜べない事実もあるのではないかと考えてしまう。
だらだらと長くなってしまいましたが、これらは全くの主観であり間違いもあるのかもしれませんけれども、今後も釣りを通して懸命に生きている水生生物である魚の姿をとらえていきたいと思う。
今回使用した水中カメラはこちら↓
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