【西別川】夏の終わりの桜鱒と巨大遡上アメマス!【水中映像】

夏の終わりのサクラマス

西別川サクラマス

西別川サクラマス

北海道の短い夏が終わりを告げるころ。

春に遡上を開始したサクラマスの群れが最上流付近に集まり、いよいよ最後の戦いに向けて準備を整えている最中です。

雄は遡上開始時の銀ピカの魚体からは想像もつかないほど、まるで赤鬼のように色付き厳つく変貌を遂げます。

今年はかなり多くの遡上数が目視で確認できますが、厳しい生存競争を勝ち抜き産卵に参加できる親魚の数は、わずか0.8%以下だと言われています。

遡上するサケ・マスと言えばシロザケやカラフトマスが注目されがちですが、私はサクラマスの遡上についてもとても興味があります。

最後の戦いに臨む直前の姿を水中カメラで捉えてみました。

是非ご覧いただきたいと思います。

遡上開始時期のサクラマス

こちらの動画は今年6月にアップした遡上開始間もない頃のサクラマスです。

今回撮影した個体と同じ魚種です。

ずいぶんと形態が変化いたしました。とても同じ種とは思えませんね。

西別川サクラマス

こちらはヤマメとサクラマス。同種の陸封型と降海型のツーショット。(オス)

サクラマスの形態変化

西別川サクラマスオスのサクラマス

西別川サクラマスメスのサクラマス

この形態の変化を二次性徴(魚の第二次性的特徴)というそうです。

通常は婚姻色と言われますが、ブナと言われることもあります。

それにしてもこの形態変化の差に驚かされますね。

一度きりの産卵で命を落としてしまう魚種の方が、この形態変化の差がより大きいように思えます。

生存競争を勝ち抜き一度の産卵のために骨格までも変異させて臨まなければならない様を思うと、なんとも言いしれない気持ちになります。

実際にはポイントを変えて複数回行うそうですが・・・

遡上アメマスの存在

どこから来るのか、サクラマスの群れの中にはアメマスが交ざっている場合があります。

時折りニジマスも見受けられますが、これは遡上と言うよりも、ニジマスの生活圏にサクラマスの群れが通過しているというような印象を受けます。

しかしアメマスに限っては、明らかに共に遡上しているかのように見受けます。

 

サクラの滝サクラの滝(斜里川)

アメマス サクラの滝

サクラの滝

これらの画像は2018年の夏にサクラマスの遡上を斜里川にて捉えたものですが、かなりの数アメマスが交ざっておりました。

西別川においても例外ではなく、産卵の為か餌を追いかけてかわかりませんが、特に大型のアメマスが遡上するようです。

このアメマスにおいてはサクラマスとは違い積極的にルアーやフライに反応いたしますので、釣りの対象としては、とてもおもしろい物と言えるでしょう。

西別川アメマス

西別川アメマス

それにしても大きい。

隣の雄のサクラマスが小さく見えます。推定70オーバーのアメマス。

北海道の河川では釣り禁止のサクラマス

西別川サクラマス

当然のことながら北海道の河川ではサケ・マスの釣りは禁止されています。

しかし、一部の河川では有効利用調査という形でシロザケ・カラフトマスに限り、料金を支払えば釣りが可能となる河川もあります。

シロザケやカラフトマスと違い、サクラマスについては有効利用調査というものが無く、この勇ましい姿を河川で拝むためには、自ら水中を覗き込むしか方法が無いわけです。

※ヒグマに注意

西別川サクラマス

遡上しているサケ・マスはヒグマの貴重な食料源でもあります。自分自身がヒグマの食料源にならないように気を付けなければならないのはもちろんの事ですが、この時期まだ藪は深い状態です。入渓する場合には十分な備えを行う事を忘れてはいけません。

既に承知の事と思いますが、対策としては鈴やホイッスルで自身の存在をアピールする事と、ヒグマの痕跡を見つけた際には直ちに退散することくらいしかありません。最近は撃退スプレーも簡単に手に入りますが、お守り程度に考えておいた方が良いと思います。

これだけの装備をしたから安全。と言う事は絶対にありません。

自然を相手に遊ぶと言う事は常に自己責任が付いてまわります。特に事故や怪我、ヒグマには細心の注意を払わなければなりません。

最後に

道内河川のサクラマスに関しては、そもそもが釣りの対象とならない為に一般的には注目度が低いのかもしれません。

特にこの季節には沿岸部ではカラフトマスやシロザケの釣りが盛んとなり、釣る事の叶わないサクラマスには関心は殆ど無いに等しいと思います。

しかしながら他のサケ・マスと同様にこのサクラマスにも生まれてから死ぬまでの壮大なドラマがあることは間違いありません。厳しい生存競争を生きぬき行き着いた先が最後の同種との戦いとなるのです。幾多の困難を乗り越え、沢山の犠牲の上に生きぬいた者こそ後世に子孫を残すことを許されるのです。

オスの形態変化についても困難を生きぬいた最後の勇姿と言っても良いでしょう。

また、その一種独特な風貌にも、言いしれぬ思いと心打たれてしまうのは私だけではないと思います。

道東の西別川に夏の終わりのドラマでした。


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